「30代なら、いくら貯金があればいいんだろう」
周りには聞きにくいけれど、自分の貯蓄が多いのか少ないのかは気になるものです。
調べてみると、
「30代の平均貯蓄は○万円」
「最低でも○万円は必要」
「年収の○倍を貯めるべき」
といった数字も出てきます。
でも、同じ30代でも生活はかなり違います。
一人暮らしか。
家族がいるか。
毎月いくら必要なのか。
これから大きな出費があるのか。
だから、他の人の貯蓄額を見る前に、まず考えたいのは「自分はいくらあれば安心できるのか」です。
この記事の結論
30代の貯蓄目安は、年齢だけでは決まりません。
まず、お金を
急なことに備えるお金。
近いうちに使う予定のお金。
もっと先のためのお金。
に分けて考えます。
そのうえで、毎月の生活費や今後の予定から、自分に必要な金額を考える。
平均額は参考にはなりますが、目指す金額そのものにする必要はありません。
「30代の平均貯蓄額」だけで決めなくていい
自分の貯蓄額が気になると、まず同年代の平均を調べたくなります。
平均や中央値を見ること自体は、現在地を知る一つの参考になります。
ただし、
同年代の平均額と、自分に必要な貯蓄額は別です。
たとえば、同じ300万円を持っていても、
毎月15万円で生活している人と、毎月35万円必要な家庭では、そのお金で生活できる期間が違います。
また、
- 一人暮らしか、家族がいるか
- 家賃や住宅ローンはいくらか
- 車を持っているか
- 子どもの教育費などを考える必要があるか
- 近いうちに引っ越しや大きな買い物を予定しているか
などでも必要なお金は変わります。
平均より少ないから危険。
平均より多いから安心。
と単純に考えるのではなく、
自分の生活なら、いくら必要なのか。
そこから考えてみます。
まず「何のための貯蓄なのか」を分ける
一口に貯金といっても、使う目的は同じではありません。
まずは大きく、
- 急なことに備えるお金
- 近いうちに使う予定のお金
- もっと先のためのお金
に分けてみます。
急なことに備えるお金
予定していなかったことに対応するためのお金です。
たとえば、
- 収入が一時的に途切れる
- 急な引っ越しが必要になる
- 家電などが故障する
- 予定外の大きな支出が発生する
といったときに使います。
すぐ必要になる可能性があるので、金額だけでなく、必要なときに使える状態にしておくことも大切です。
近いうちに使う予定のお金
数か月後、数年後など、ある程度使う予定が見えているお金です。
たとえば、
- 引っ越し
- 車の購入
- 旅行
- 結婚
- 住宅関連の費用
- 教育などに必要なお金
があります。
これは「何となく貯める」のではなく、必要な金額と時期から逆算しやすいお金です。
もっと先のためのお金
10年、20年先など、すぐには使わない将来のためのお金もあります。
老後や将来の生活などが代表的です。
ここは、急な出費に備えるお金とは使う時期が大きく違います。
すぐ使う可能性があるお金と、ずっと先のお金を同じ「貯金」として考えない。
そうすると、何のためにいくら必要なのかが見えやすくなります。
最初は「生活費の何か月分あるか」を見てみる
急なことに備えるお金を考えるときは、金額だけを見るより、
「今の貯蓄で何か月生活できるか」
を見てみる方法があります。
たとえば、毎月の生活に20万円必要なら、
- 20万円なら約1か月分
- 60万円なら約3か月分
- 120万円なら約6か月分
という見方ができます。
何か月分あれば十分なのかは、人によって違います。
収入が安定しているのか。
家族も同じ収入に頼っているのか。
他に頼れる収入源があるのか。
毎月の固定費はいくらなのか。
などによって、安心できる金額も変わります。
まずは、
「もし今の収入がなくなったら、今の貯蓄で何か月暮らせるか」
を計算してみるだけでも、自分の現在地が見えやすくなります。
「今いくらあるか」だけでなく「毎月増えているか」も見る
貯蓄を考えるときは、現在の残高だけを見ない方が分かりやすいことがあります。
たとえば、
貯蓄が500万円あっても、毎月5万円ずつ赤字なら、少しずつ残高は減っていきます。
反対に、
今の貯蓄が50万円でも、毎月3万円ずつ増えているなら、少しずつ状況は変わっています。
そこで、
現在の貯蓄額と、毎月の収支をセットで見る。
ようにします。
毎月ほとんど残らないのであれば、
- 固定費を見直す
- 使う金額を整理する
- 収入を増やす方法を考える
など、貯蓄額そのものより先に考えた方がいいこともあります。
毎月いくら貯めればいい?
「毎月いくら貯金すればいいのか」
も気になるところです。
ここも、一律に同じ金額を決める必要はありません。
たとえば、
月5万円を貯めるために生活がかなり苦しくなり、数か月でやめてしまうなら、自分には合っていない可能性があります。
一方で、
月2万円なら無理なく続けられるかもしれません。
方法の一つは、
必要な金額と期限から逆算すること。
です。
たとえば、
2年後までに60万円増やしたい。
と決めたなら、
60万円 ÷ 24か月 = 月2万5,000円
が一つの目安になります。
もし月2万5,000円が難しいなら、
期限を延ばす。
目標額を見直す。
支出を減らす。
収入を増やす。
という選択肢があります。
「毎月○%貯めるべき」だけではなく、自分の目標から逆算する。
そうすると、必要な金額にも理由ができます。
貯めるために、今の生活を苦しくしすぎない
30代になると、
「そろそろちゃんと貯金しないと」
と焦ることもあります。
でも、そのために、
- 趣味を全部やめる
- 人付き合いをすべて減らす
- 必要な学びまでやめる
- 毎日の楽しみをほとんどなくす
という状態になると、何のためにお金を貯めているのか分からなくなることがあります。
将来の安心は大切です。
でも、今の生活も同じように自分の人生の一部です。
将来のために残すお金と、今のために使うお金の両方を考える。
そのバランスを、自分で決めていきます。
貯まりにくいなら「意思」より「仕組み」を見る
「自分は貯金が苦手」
と感じることがあります。
でも、毎月余ったお金を貯めようとすると、なかなか残らないこともあります。
そんな場合は、
- 給料が入ったら先に貯蓄分を分ける
- 生活用と貯蓄用の口座を分ける
- 毎月決まった金額を自動で移す
- 使っていい金額を先に決める
など、仕組みを変える方法があります。
「今月こそ我慢する」と毎月頑張るより、先に分けてしまう。
その方が続けやすい人もいます。
自分の貯蓄目安を分けてみる
ここまでを、一度整理してみます。
| お金の目的 | いつ使う? | 目安の考え方 |
|---|---|---|
| 急なことへの備え | いつでも | 毎月の生活費を基準に、何か月分必要か考える |
| 近い将来の予定 | 数か月〜数年 | 必要額と使う時期から逆算する |
| 大きな買い物 | 予定している時期 | 目標額から毎月必要な金額を考える |
| 遠い将来 | 10年、20年先など | 貯蓄以外の方法も含めて考える |
こうして目的ごとに分けると、
「30代だから○万円必要」
ではなく、
「自分には、何のためにいくら必要か」
を考えやすくなります。
貯蓄だけで全部に備えようとしなくていい
急なことに備えるお金や、数年以内に使う予定のお金は、必要なときに使えることが大切です。
一方で、
10年、20年先まで使う予定がないお金については、同じ考え方で持ち続ける必要があるのかを考える余地があります。
ここでは、
すぐ使う可能性があるお金と、長い時間をかけて将来に備えるお金は分けて考える。
くらいで構いません。
貯蓄で持つのか、将来のお金として別の方法を考えるのかは、使う時期や目的によって変わります。
まずは、すべてのお金を一つの「貯金額」で考えないようにします。
平均より少なくても、まず現在地を見る
同年代の平均や中央値を見て、
「自分は全然足りていない」
と不安になることもあります。
でも、平均より少ないというだけで、その場で何かに失敗したことになるわけではありません。
まず確認したいのは、
今いくらあるか。
今の生活費はいくらか。
毎月いくら残せているか。
これから何のためにいくら必要なのか。
です。
反対に、平均より貯蓄が多くても、近いうちに大きな支出を予定しているなら、自由に使えるお金が多いとは限りません。
他人の数字は参考にする。
でも、最後は自分の生活から必要な数字を作る。
その方が、自分にとって意味のある目安になります。
次に何を見ればいい?
貯蓄について整理できたら、気になるところをもう少し見てみます。
まとめ
30代でいくら貯めればいいのかは、年齢だけでは決まりません。
まず、
何のためのお金なのかを分ける。
急なことに備えるお金。
近いうちに使うお金。
もっと先のためのお金。
次に、
今の生活費なら、現在の貯蓄で何か月暮らせるのかを見る。
そして、今ある金額だけではなく、毎月いくら増やせているのかも確認する。
具体的な予定があるなら、必要額と期限から毎月の貯蓄額を逆算する。
他の30代の平均額は、参考にはなります。
でも、
自分が目指す貯蓄額は、自分の生活とこれからの予定から決める。
その方が、「いくらあればいいのか」に自分なりの理由を持てます。
まずは、「何か月暮らせるか」を出してみる。
他人の貯金額より、自分の生活に必要なお金から目安を作ってみましょう。
