会社を辞めたい理由は、特にない。
人間関係はいい。
給料にも大きな不満はない。
残業も月15時間ほど。
それでも、35歳になって少し気になることがある。
ここ3年、「成長したな」と思えることがほとんどない。
今すぐ会社を辞めたいわけではない。
でも、このまま同じ状態で40歳になるのは少し怖い。
そんなケースを考えます。
このケースで見るポイント
今の会社にあと3〜5年残ったとき、
自分に何が増えるか。
今の経験は、外では
どんな仕事や条件につながるか。
大きな不満がなくても、
今の環境を選び続けたいか。
このケースの3つの選択肢
Xの「第1回やめどき診断」では、次の3つを選択肢にしました。
このケースで気になるのは「不満」より「停滞感」
仕事を辞めるか考えるとき、 「今の会社の何が嫌なのか」を探したくなることがあります。
でも、このケースでは、
- 人間関係はいい
- 給料にも大きな不満はない
- 残業も極端に多くない
- 勤続8年で、今の環境にも慣れている
と、分かりやすい不満がほとんどありません。
気になっているのは、
「ここ3年、成長したと思えることがほとんどない」
という点です。
つまり、 「今がつらい」よりも、 「この先も同じ状態が続くことが怖い」 に近いケースです。
まず「あと5年残ったら何が増えるか」を考える
35歳から40歳まで、今の会社で働いたとします。
その5年間で何が増えそうでしょうか。
- 役職が上がる
- 年収が上がる
- 担当できる仕事が増える
- 専門性が身につく
- マネジメント経験が増える
- 社内での立場が安定する
こうしたものが具体的に想像できるなら、 今の会社に残る意味はあります。
一方で、
「5年後も仕事内容も立場もあまり変わらなそう」
と感じるのであれば、 「今の会社が嫌かどうか」とは別に、 外を確認する理由になります。
① 今の会社に残る場合
今の会社に残ることは、 このケースでは十分あり得る選択です。
人間関係がよく、 給料にも大きな不満がなく、 残業も月15時間ほど。
環境を変えることで、 今ある働きやすさを失う可能性もあります。
残るメリット
- 今の人間関係や働きやすさを維持できる
- 勤続8年で築いた社内での信用を活かせる
- 転職による環境変化のリスクを取らなくていい
- 新しい仕事を覚える負担がない
残る前に確認したいこと
- 今後の昇給・昇進の可能性
- 新しい仕事を任される可能性
- 異動などで経験を広げられないか
- 5年後にどんな経験が増えているか
ここが見えるなら、 「不満がないから何となく残る」ではなく、 残る理由を持って残ることができます。
② 転職せず、外の求人だけ見る場合
このケースでは、 まずここから始める方法があります。
求人を見ることと、 転職することは同じではありません。
今の会社に在籍したまま、
- 同じ経験でどんな求人があるか
- 年収520万円は外と比べてどうか
- 今の経験がどんな会社で求められているか
- 今とは違う仕事内容に移れる可能性があるか
- 40歳以降につながりそうな仕事があるか
を確認できます。
外を見てみた結果、
「今の会社、思っていたより条件がいいな」
と思うこともあります。
逆に、
「同じ経験でも、こんな仕事があるんだ」
と気づくかもしれません。
どちらに転んでも、 今の会社を見るための比較材料が増えるという意味があります。
このケースでは、「外を見る=会社を辞める」ではありません。
今の会社に残るかどうかを考えるために、外を確認するという使い方もできます。
③ 本格的に転職活動を始める場合
求人を見るだけではなく、 実際に応募したり、転職サービスで相談したりする方法です。
この段階まで進むと、 自分が外でどの程度評価されるのかはかなり具体的になります。
本格的に動くメリット
- 実際に応募できる求人が分かる
- 書類選考や面談を通じて、自分の評価を確認できる
- 今より良い条件が本当にあるのか分かる
- 転職後の仕事内容を具体的に比較できる
ただし、このケースで急ぐ必要はある?
元の条件を見る限り、 今すぐ会社を離れなければならない明確な理由はありません。
そのため、 いきなり退職を前提に動く必要はないでしょう。
まず外を見て、 「具体的に応募してみたい会社がある」 「今の会社では得られない経験がある」 と分かってから本格的に動いても遅くありません。
3つの選択肢を並べてみる
| 選択肢 | 得られるもの | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 今の会社に残る | 今の働きやすさや人間関係を維持できる | そのまま5年過ぎたときに何が増えるか確認したい |
| 外の求人だけ見る | 今の会社と外を比較できる | 求人を見るだけで転職した気にならない |
| 転職活動を始める | 自分の外での評価や選択肢が具体的に分かる | 「何を変えたいのか」を曖昧にしたまま動かない |
このケースなら、まず何から確認する?
このケースでいきなり答えを出すなら、 「転職する・しない」の二択になってしまいます。
でも、今ある情報だけでは、 本当に転職した方がいいかまでは分かりません。
まず確認したいのは、
- 今の会社にあと3〜5年残ったとき、どんな経験が増えるか
- 年収や役職が今後どの程度変わりそうか
- 今の経験が外ではどんな求人につながるか
- 今よりやってみたい仕事が実際にあるか
この4つです。
特に、 今の会社に大きな不満がないからこそ、 まず外を見て比較材料を増やすという方法が取りやすいケースです。
CASE 001
「辞める理由」ではなく、「残る理由」を確認する。
今すぐ転職を決める必要はありません。
ただ、このまま40歳になることが気になっているなら、 何も確認しないまま5年過ごす必要もありません。
今の会社に残った先と、外にある選択肢。
両方を見てから、「今はここに残る」と決めることもできます。

