「ここ数年、給料がほとんど上がっていない」
仕事には慣れた。
任されることも増えた。
後輩に仕事を教えることもある。
それなのに、給料はあまり変わらない。
こうなると、
「この会社にこのまま残っていていいのかな」
「転職した方が年収は上がるのかな」
と考えることがあります。
ただ、昇給しないからといって、すぐに転職を決める必要はありません。
まず確認したいのは、今の会社にまだ収入が伸びる余地があるのか。
そして、自分と同じような経験が外ではどのくらいの条件で評価されているのかです。
この記事の結論
給料が上がらないときは、「何年昇給していないか」だけで残る・辞めるを決める必要はありません。
まず、次の5つを確認してみます。
- 会社の昇給制度はどうなっているか
- 自分の評価が給料にどう反映されるのか
- 今の会社でどこまで年収が上がるのか
- 仕事内容や責任と給料が見合っているか
- 同じ経験が外ではどのくらいの条件になるか
ここまで確認すると、
今の会社で昇給を狙う。
一度会社に確認・相談する。
外の求人をもう少し見てみる。
といった次の選択肢が見えやすくなります。
昇給しない=すぐ転職、ではない
「3年給料が上がっていないから転職した方がいい」
のように、年数だけで判断するのは少し難しいところです。
同じ「昇給していない」でも、状況は人によって違います。
- 会社全体で昇給が止まっている
- 評価条件を満たしていない
- 昇進すると大きく給料が変わる
- そもそも昇給幅が小さい会社である
- 基本給は変わらないが賞与や手当が増えている
まずは、自分がどの状態なのかを確認します。
大切なのは、
「昇給していない」という事実だけではなく、
「この先、上がる見込みがあるのか」
を見ることです。
確認したい1|会社の昇給制度はどうなっている?
最初に確認したいのは、今の会社で給料が上がる仕組みです。
就業規則や賃金規程、人事評価制度など、社内で確認できるものを一度見てみます。
たとえば確認したいのは、
- 昇給のタイミング
- 評価の回数
- 昇給の条件
- 等級や役職の仕組み
- 昇進した場合の給与
などです。
意外と、
「毎年なんとなく評価されているけれど、何をすれば給料が上がるのかは知らない」
という状態もあります。
まずは「次の昇給はいつか」より、「どうなれば給料が上がるのか」を確認してみましょう。
確認したい2|自分の評価は給料につながっている?
評価制度がある会社でも、
評価が高いことと、実際に給料が上がることが同じとは限りません。
たとえば、
- 評価は上がったのに給料はほとんど変わらない
- 仕事は増えたが等級は変わらない
- 昇進候補と言われているが時期は決まっていない
- 毎年似たような評価が続いている
ということもあります。
ここで知りたいのは、
「頑張れば評価されるか」
ではなく、
「何が変われば、給与がどのくらい変わるのか」
です。
上司との面談などで確認できるなら、
- 次の等級に上がる条件
- 今不足しているもの
- 昇進・昇格の可能性
- 実際に給与へ反映される時期
まで聞いてみると、残る場合の見通しを作りやすくなります。
確認したい3|今の会社で、どこまで年収が上がる?
次に考えたいのが、今の会社での「上限」です。
来年数千円上がるかどうかだけではなく、
3年後、5年後にどのくらいの収入になりそうかを考えてみます。
参考になるのは、
- 一つ上の役職の年収
- 同じ部署の先輩のキャリア
- 管理職になった場合の待遇
- 社内の等級や給与レンジ
などです。
たとえば、
今の年収が450万円で、昇進しても500万円前後が上限になりそうなのか。
それとも、役職が上がれば600万円、700万円と伸びていくのか。
この違いはかなり大きいです。
「今の給料が低いか」だけではなく、
「この会社に残った先で、どこまで行けそうか」
を見てみます。
確認したい4|増えた仕事と給料は見合っている?
入社したときと今で、仕事内容が変わっている人も多いと思います。
たとえば、
- 担当顧客が増えた
- 売上目標が大きくなった
- 後輩を教えるようになった
- チームをまとめるようになった
- 難しい案件を任されるようになった
- 新しいスキルを身につけた
といった変化です。
それでも給料がほとんど変わっていないなら、
一度、
「入社時の自分」と「今の自分」
を比べてみます。
できることや責任が増えているなら、それは外の会社と比較するときにも使える材料になります。
確認したい5|外では同じ経験にいくら提示されている?
社内の状況を確認したら、次に外を見てみます。
ここで重要なのは、まだ転職を決めなくていいということです。
まずは求人を見るだけでも構いません。
自分と近い、
- 職種
- 業界
- 経験年数
- 役職
- 仕事内容
- 勤務地
の求人を何件か探してみます。
そして、
今の会社では年収450万円。
似た仕事の求人では500〜550万円が多い。
というように比較します。
逆に外を見てみたら、
「今の給料、思っていたほど悪くないかもしれない」
と分かることもあります。
どちらでも構いません。
外を見る目的は、転職する理由を探すことではなく、今の会社を判断するための比較材料を増やすことです。
「平均年収」より、自分と近い条件を見る
給料が上がらないと、
「30代の平均年収はいくらなんだろう」
と気になることがあります。
平均を見ることも一つの目安にはなります。
ただ、実際に今の給料を判断するときは、
年代だけでなく、
- 職種
- 経験
- 仕事内容
- 役職
- 勤務地
- 働き方
をできるだけ近づけて比較した方が判断しやすくなります。
年収の比較方法については、 「自分の年収は高い?低い?30代が今の年収を判断する方法」 でも詳しく整理しています。
比較すると、次の選択肢が見えてくる
ここまで確認したら、一度選択肢を並べてみます。
| 選択肢 | 向いている状態 | 次に確認したいこと |
|---|---|---|
| 今の会社に残る | 昇給や昇進のルートが見えている | いつ・何をすれば収入が変わるか |
| 会社に確認・相談する | 評価されているが給与への反映が分かりにくい | 昇給条件・等級・今後の見通し |
| 外を見る | 社内の上限が低い、または外との条件差が大きい | 同じ経験で選べる求人と条件 |
| 今は決めない | まだ判断材料が足りない | 社内と外の情報をもう少し集める |
どれが正解というわけではありません。
「昇給しないから転職する」
ではなく、
今の会社で上がる可能性と、外へ出た場合の可能性を比べてから決める。
その順番でも遅くありません。
年収だけで今の会社を評価しない
外の求人で今より高い年収を見つけても、それだけで転職先の方が良いとは限りません。
今の会社には、
- 残業が少ない
- 休みを取りやすい
- 通勤しやすい
- リモート勤務ができる
- 人間関係が安定している
- 仕事内容に慣れている
- 福利厚生が充実している
といった条件があるかもしれません。
逆に、年収以外にも不満がいくつもあるなら、外を見る理由は強くなります。
比べたいのは、
「年収450万円と年収500万円」
だけではありません。
仕事内容、働き方、将来性まで含めて、
「自分にとってどちらの条件がいいか」
を考えます。
まずやるなら、3年分を1枚に並べてみる
まだ何から始めるか決まっていないなら、自分の3年分を簡単に書き出してみてください。
- 3年前の年収
- 現在の年収
- 基本給の変化
- 賞与の変化
- 役職の変化
- 増えた仕事内容
- 身についたスキル
- 評価の変化
これだけでも、
「給料は上がっていないけれど、仕事はかなり増えている」
「年収はあまり変わらないが、残業は減っている」
「昇給は小さいが、来年昇進する可能性がある」
など、自分の状況が見えやすくなります。
そのうえで、自分と近い求人を5件ほど見てみます。
ここまでなら、会社を辞めると決めていなくてもできます。
まとめ
給料が何年も上がらないと、
「この会社にいて大丈夫なのかな」
と不安になることがあります。
そんなときは、まず次の5つを確認してみます。
- 会社の昇給制度
- 評価と給与のつながり
- 社内での年収の上限
- 仕事内容・責任と給料のバランス
- 外での年収・求人条件
今の会社で収入が伸びるルートが見えるなら、残る理由になります。
条件が曖昧なら、一度確認してみる。
外との差が大きいなら、求人をもう少し具体的に見てみる。
判断材料を増やしてから、次を決めれば構いません。
あわせて確認したい判断材料
まだ、辞めるか決めなくていい。
まずは、今の会社に残った場合に給料がどうなりそうか。外へ出た場合にはどんな条件があるのか。その両方が見える状態をつくるところから始めてみましょう。

