仕事がうまくいかない日が続くと、
「この仕事、自分には向いていないのかも」
と思うことがあります。
周りより覚えるのが遅い。
ミスがなかなか減らない。
仕事が終わると毎日ぐったりする。
そうなると、別の仕事を探した方がいいのか気になってきます。
でも、本当に仕事そのものが向いていない場合もあれば、まだ経験が足りないだけだったり、職場のやり方が合っていなかったりすることもあります。
「向いていない」と決める前に、何がつらいのかを少し分けて考えてみましょう。
この記事の結論
仕事が向いているか迷ったときは、まず次の5つを分けて考えてみます。
- まだ仕事に慣れていないだけではないか
- 苦手なのは仕事全体か、一部の作業か
- できないことは少しずつ減っているか
- 仕事内容ではなく職場環境が合っていない可能性はないか
- この仕事を続けて身につけたいものがあるか
「苦手だから向いていない」とは限りません。
反対に、続ければ必ず向いてくるとも限りません。
今の自分がどこでつまずいているのかを整理すると、続ける・工夫する・別の仕事を見るという選択肢を考えやすくなります。
「向いていない」と感じる理由は一つではない
仕事がつらいと、
「自分には向いていない」
という一言でまとめたくなることがあります。
でも、その中身を分けてみると状況はかなり違います。
- 仕事をまだ覚えきれていない
- 特定の作業だけ苦手
- 仕事量が多すぎる
- 上司との相性が悪い
- 会社の進め方が合わない
- そもそも仕事内容に興味が持てない
たとえば、
「営業が向いていない」
と思っていても、
新規開拓は苦手だけれど既存顧客との関係づくりは得意、ということもあります。
まずは「仕事全体が向いていない」のか、それとも「一部分が苦手」なのかを分けてみます。
1|始めたばかりなら、まだ判断する材料が少ないこともある
新しい仕事を始めた直後は、できないことの方が多いものです。
業務そのものだけでなく、
- 社内ルール
- 使うシステム
- 仕事の進め方
- 誰に何を確認するか
- 業界独特の言葉
まで同時に覚える必要があります。
仕事に慣れている人と比べれば、自分だけ遅く感じることもあります。
そんなときは、
「今できるか」
だけではなく、
「1か月前よりできることは増えたか」
を見てみます。
少しずつでもできることが増えているなら、まだ「向いていない」と結論を出すには早いかもしれません。
2|苦手なのは仕事全体?それとも一部だけ?
次に、苦手な場面を具体的にしてみます。
たとえば営業職なら、
- 初対面の人へ電話するのが苦手
- 商談は好き
- 見積書の作成は得意
- 数字の管理は苦手
- 顧客の相談に乗るのは好き
というように、同じ仕事でも得意・不得意が分かれることがあります。
この場合、
「営業が向いていない」
ではなく、
「新規開拓の営業スタイルが合っていない」
可能性もあります。
仕事内容を小さく分けると、自分が苦手なのは何なのか見えやすくなります。
3|できないことは減っている?
向き不向きを考えるときは、成長しているかどうかも一つの判断材料です。
数か月前と比べて、
- 一人でできる仕事が増えた
- ミスが減った
- 仕事にかかる時間が短くなった
- 質問する回数が減った
- 人から頼られることが増えた
という変化があるなら、仕事には少しずつ適応しています。
本人は毎日同じ仕事をしているので、変化に気づきにくいこともあります。
「まだ苦手か」だけではなく、「以前より苦手ではなくなっているか」も確認してみましょう。
4|仕事ではなく「今の職場」が合っていないこともある
もう一つ分けて考えたいのが、
「仕事内容」と「職場環境」です。
仕事そのものは嫌いではなくても、
- 常に人手不足
- 教育する人がいない
- 質問しにくい
- ミスを強く責められる
- 仕事量が多すぎる
- 評価基準が分からない
- 残業が多い
といった環境では、自分の能力以上に仕事が難しく感じることがあります。
もし同じ仕事でも、
「別の会社ならもう少しやれそう」
と思えるなら、仕事そのものが向いていないとは限りません。
職種を変える前に、会社や働き方を変えるという選択肢もあります。
5|苦手でも、続けたい仕事はある
逆に、
「得意だから向いている」
とも限りません。
できるけれど、あまり続けたいとは思わない仕事もあります。
反対に、今はまだ苦手でも、
- もっとできるようになりたい
- この仕事を覚えたい
- うまくできた日は嬉しい
- 経験を積んだ先にやりたい仕事がある
と思えることもあります。
向き不向きを考えるときは、
「できるか」
だけではなく、
「続けたいか」
も別に考えてみます。
こんな状態なら、もう少し続けてみる余地がある
たとえば次のような状態なら、すぐに仕事を変えず、もう少し様子を見る選択もあります。
- 以前よりできる仕事が増えている
- 苦手なのは仕事内容の一部だけ
- 助けてもらえる環境がある
- 仕事そのものには興味がある
- 身につけたいスキルや経験がある
- 慣れれば負担が減りそうだと感じる
この場合は、
「向いているかどうか」
を今すぐ決めるより、
「あと何をできるようになったら判断するか」
を決めてみる方法もあります。
逆に、別の選択肢を見てもいい状態
一方で、次のような状態が長く続いているなら、別の仕事や環境について調べてみてもいいかもしれません。
- 長く続けても仕事への興味がほとんどない
- 成長している実感がない
- 得意なことをほとんど使えない
- 仕事内容そのものが強いストレスになっている
- 今後やりたい仕事につながらない
- 別の仕事内容に強く興味がある
ここでも、
すぐ転職を決める必要はありません。
まず別の職種の求人を見る。
経験者の仕事内容を調べる。
必要なスキルを確認する。
というところから始めることもできます。
「続ける・変える」の前に、選択肢を並べてみる
| 選択肢 | こんな状態なら考えやすい | 次にやること |
|---|---|---|
| もう少し続ける | 少しずつできることが増えている | 判断する期間や目標を決める |
| やり方を変える | 一部の仕事だけ苦手 | 上司や同僚に進め方を聞く |
| 社内で仕事を変える | 会社には不満がないが仕事内容が合わない | 異動や社内公募を確認する |
| 別の会社を見る | 仕事内容より職場環境が合っていない | 同じ職種の別企業を調べる |
| 別の職種を見る | 仕事内容そのものに興味を持てない | 興味のある仕事と必要な経験を調べる |
「向いている・向いていない」
だけで考えるより、実際に取れる行動へ分けると選びやすくなります。
まずやるなら「できる・苦手・嫌い」を分ける
紙でもスマホのメモでも構いません。
今の仕事を、次の3つに分けてみます。
できること
一人で問題なくできる仕事や、人から評価されたことを書きます。
苦手なこと
まだ時間がかかること、ミスしやすいこと、緊張することを書きます。
嫌いなこと
できる・できないとは別に、できれば続けたくないことを書きます。
この3つは似ているようで違います。
苦手なことは、慣れればできるようになるかもしれません。
嫌いなことは、できるようになっても嫌いなままかもしれません。
逆に、今は苦手でも好きな仕事なら、もう少し続けてみたいと思えることもあります。
「向いている仕事」を一発で当てなくてもいい
自分に向いている仕事を、一度で見つけなければならないわけではありません。
今の仕事をして初めて、
「人と話す仕事は好きだけれど、売る仕事はあまり好きではない」
と分かることもあります。
事務職を経験して、
「数字を扱う仕事は好きだけれど、同じ作業を繰り返すのは苦手」
と気づくこともあります。
今の仕事で分かったことも、次を選ぶための判断材料です。
「この仕事が正解だったか」
だけでなく、
「この仕事をしたことで、自分について何が分かったか」
と考えてみると、次の選択につなげやすくなります。
まとめ
仕事がうまくいかないと、
「自分には向いていない」
と思うことがあります。
でも、その前に、
- まだ慣れていないだけではないか
- 仕事全体ではなく一部が苦手なのではないか
- 以前よりできることは増えているか
- 仕事内容ではなく職場環境が合っていないのではないか
- 苦手でも続けたいと思える仕事なのか
を分けて考えてみます。
続ける。
やり方を変える。
社内で別の仕事を探す。
同じ仕事で別の会社を見る。
別の職種について調べる。
選択肢はいくつもあります。
「向いていない」と決める前に、まず自分がどこでつまずいているのかを知るところから始めてみましょう。
あわせて確認したい判断材料
「向いていない」で終わらせなくていい。
苦手なのか、まだ慣れていないのか、仕事内容が合わないのか、職場が合わないのか。それを分けるだけでも、次に試せることは変わります。

